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ペニーオークションとやら

ペニーオークションとやらが流行っているらしいですね。
ネットオークション自体はヤフオクのサービスが始まった当初に結構はまったもんですが、最近は出品数が増えすぎて値崩れしていることもあってほとんどやってない状態です。

で、「旧来のオークションとペニーオークションは何が違うんだろう?」ってことで、いくつかのペニーオークションサイトで仕組みを見てみました。

10000円の商品券が200円で落札されていたりして
「え?こんな金額で落札できちゃうの?出品者丸損じゃん」
と最初は思ったんですが、仕組みをよく理解すると「なるほど」という感じ。

旧来のオークションは入札者が複数いても、最終的に落札した人間が落札額を払います。

例:
入札者Aの入札額 800円
入札者Bの入札額 700円
入札者Cの入札額 900円

この場合は落札者Cが900円を払いますが、落札者AとBは1円も支払う必要がありません。

ところがペニーオークションの場合は違うようです。
ペニーオークションは「入札行為自体にお金が必要」というのが特徴です。
入札する度にお金がかかるので、最終的な落札金額が同じでも入札した回数が増えれば支払金額が増えますし、落札できなかった人にも支払いが発生します。

例:
入札者Aの入札額 800円  入札回数 10回
入札者Bの入札額 700円  入札回数 5回
入札者Cの入札額 900円  入札回数 15回

入札に必要な金額はサイトごとに異なりますが、例えば1回の入札に50円が必要とした場合

入札者Aの支払額 入札回数×50円 → 10回×50円=500円
入札者Bの支払額 入札回数×50円 → 5回×50円=250円
入札者Cの支払額 入札回数×50円+落札金額 → 15回×50円+900円=1650円

で、落札できなかった入札者AとBもお金を払います。
入札による収入が運営会社と落札者に流れるため、前述のように10000円の商品券が200円で落札されても出品者はもうかるケースが出てきます。
入札が白熱するほど、出品者と運営会社には多くのお金が流れていくというシステムです。

ほとんどの出品が1円とか100円とかの低価格スタートになっているようで、1円スタートの商品券が200回入札されて200円まで上がれば、50円×200回=10000円となり十分な金額が出品者に渡ることとなります。(実際には運営側の取り分が差し引かれるので、満額が出品者に渡るわけではない)
ペニーオークションでは落札金額は大して意味がありません。ほとんど入札回数と同じような意味です。
実質的には落札金額ではなく入札時の課金により支払金額が決定しています。

実際の支払金額ではなく落札金額で計算しているから、99%OFFのような謳い文句が飛び交っているのでしょう。

で、ペニーオークションで問題になっているのが「落札できなかったのにお金だけ支払わなければならない」という点でしょうか。
それを承知の上でやっているのですから文句を言うのは筋違いというものですが、確かに腹立たしい気持ちは理解できます。

はっきり言ってペニーオークションはオークションではなくギャンブルに近いモノがあります。
もしくは宝くじに通じるモノがあるかもしれません。
多くの人からお金を集めて(入札費用)それで得られる利益(格安での落札)をたった一人の落札者が得るという仕組みですから、落札者以外の人は搾取されるだけになります。

また、落札できるかどうかはかなり運に左右されそうです。
私が見た時も落札0件の商品がたくさんありましたが、入札時間残り1秒になって初めて入札され、その後自動延長で期限が延びる度に最後の1秒で他の誰かが入札し…その繰り返し。
結局終了1秒前まで入札件数0件だった商品が、最終的には100件弱の入札を受けるという異様な光景。
出品者が設定した(1週間とかの)入札期限はほとんど宣伝期間のようなもので、実質的な入札は残り1秒になってからみたいですw
皆が残り1秒で入札するので、最後の最後に出し抜いた者勝ち。
たまたま入札する人がいなければそこで終了。
心理戦のつけいる余地があるとはいえ…ギャンブルだな、こりゃ。

違法性がどうのと言われているのも知っていますが、確かに入札費用を考慮していない「99%OFF」の謳い文句、そして民間企業での運営が許可されていない「ギャンブルや宝くじまがいのシステム」はそのうち問題になってくるような気がします。

ま、その辺のリスクについてはペニーオークションの仕組みをよく読めばわかる話ですし、参加するしないは自己責任です。
「全然落札できない!入札でお金が出て行くばかりだ!」ってわめくのはお門違いも良いところでしょう。
だったらやらなきゃ良いんですから。