【第五回ウディコン】エントリー作品 No.58
■タイトル
成仏師2
■作者
「綺人」さん
http://blog.livedoor.jp/dry6/
■プレイ時間
70分
■ジャンル
RPG
■プレイ感想
元々の舞台は現代っぽい感じですが、そこからバーチャルRPG(ファンタジー)の世界へ潜って――という流れでストーリーが進みます。
実際の舞台という意味ではゲームの中の仮想的なファンタジー世界といったところでしょうか。
世界観は全然違いますが、設定的には『ゲームの中でゲームをやっているストーリー』つながりで「.hack」とかイメージすると良いかもです。
戦闘はコマンド入力のターン方式。
ただしMPは戦闘開始後、ターン終了とともに一定数が増えるというシステムです。
スキルや魔法が使えるのは基本的に2ターン目以降になります。
戦闘のバランスはかなりヌルめでした。
意図的にデバッグ用の強力武器がアイテム欄においてありますが、コレを使うとただでさえヌルい戦闘がさらにヌールヌルになります。
ザコ戦闘もシンボルエンカウントなので、戦闘回避は非常に楽です。
隠すところを隠しながらも伏線をチラチラと見せるなど、物語の展開は自然な感じがして期待が持てました。
「仮想現実にダイブしたら現実世界に帰ることが出来なくなった」という設定は正直ありがちですが、タイトル名もなんだか意味深ですし、中盤以降のシナリオと結末にはかなり興味があります。
ただ作りの部分にはいろいろと残念な印象を受けます。
初めて訪れた町であれば、多くのプレイヤーは隅々まで建物に入り、NPCとも会話していくでしょう。(もちろん寄り道せずに目的地まっしぐらというプレイヤーも相当数いるとは思いますが)
その後、イベントで「町中のどこかにいるNPCに話しかけろ」となると、さっき総ざらいした建物とNPCへもう一度全部アクセスしなければなりません。
さらに次のイベントでも同じように「町中のどこかにいるNPCに話しかけろ」と続けば、さすがにもううんざりです。同じ町の中を(1度目は自由意思だけど)短い期間の間に3度も総ざらいしたくありません。実際70分プレイしてもシナリオが大して進んでいないのはコレが原因だと思います。
その他にもリングアイコンを回すのに左右のキーでは無く、実は上下キーを使うとか。
せっかくの立ち絵がほとんど直立不動の気をつけ姿勢なので、セリフとの違和感がハンパ無いとか。
「えっ? あ、あれ?」
というちょっとした突っかかりがどうしてもつきまといます。
シナリオも良さそう、戦闘はサクサク勝てる、なのにその他の部分がネックとなって面白さや快適さが損なわれているような気がしてもったいないです。