【第五回ウディコン】エントリー作品 No.1
■タイトル
まさむねBLADE!!
■作者
「g」さん
http://astrohill.at-ninja.jp/
■プレイ時間
60分
■ジャンル
経営シミュレーション
■プレイ感想
やはり毎度のことですが初日登録の作品は質が高いですね。
こちらのゲームは「素材を組み合わせて良い武器作って借金返済しようぜ」的な経営ゲームです。
「鍛冶」で「武器を作る」というのが、アトリエシリーズなんかでよくある錬金術や魔法の世界と少し違うところです。（ちなみに世界観は和風テイスト）
同じ武器でも素材の組み合わせ次第で様々な特性を持ったものができあがります。
どんな素材を使えばどんな武器に仕上がるのか、それを探っていくのがこういったゲームの醍醐味でしょう。
覚えなければいけないことが多いので、慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。
でもチュートリアルがしっかりとしているので、説明をきちんと読む人であればつまずくほどでもないです。
作った武器は売却することでお金に換えることも出来ます。
もしくは戦闘キャラに装備させて使用するという選択肢もありです。
酒場で受けられる依頼ではRPGのような戦闘発生場面が存在するため、強力な武器は換金用途以外にも装備品としての活用も可能になります。
基本的には戦闘部分もおまけっぽいのですが、借金返済のためには大会へ出場して優勝を目指さないとならないらしく、黙々と武器を作って売ってるだけではクリアが難しそうでした。
こういった生産ものゲームはわりと単調な作業になりがちなのですが、序盤から多くの会話イベントが発生するのでメリハリがあり展開自体も締まった印象を受けました。
会話のノリもライトノベルっぽいコミカルなノリで楽しめます。
個人的には戦闘チュートリアルでプレイヤーへ向けての説明文に、チンピラが「えっ」と反応する部分とかお気に入りです。
難点を言えば、ゲーム開始直後の展開がやや爽快感に欠けていたところでしょうか。
やる気の回復が1日20％なので、武器の作製もそこまで頻繁にできるわけではない一方、序盤は武器を売っても大したお金にはなりません。
実際にはイベントや依頼をこなすことでどんどんお金が増えていくのですが、鍛冶をやっても（序盤は）お金にならないというのがちょっともどかしかったです。
もちろん作者さんとしては意図的にそういったバランスに調整しているのでしょうし、その分イベント会話等で充分な「引き」があるので微々たる問題と言えばそれまでですが。
あとは会話文の表示がちょっと特徴的なので、気になる人もいるかもしれません。
とはいえほとんど問題となるような点も見られず、全体を見渡して水準の高い作りを感じさせる作品です。
万人受けするジャンルではないかもしれませんが、経営・製造といった要素の含まれるシミュレーションが好きな方であればぜひプレイしてみることをおすすめします。
