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暗闇の迷宮

【第四回ウディコン】エントリー作品 No.38

■タイトル
暗闇の迷宮

■作者
「あとらそふと」さん
http://atorasoft.blog18.fc2.com/

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■プレイ時間
210分

■ジャンル
RPG

■プレイ感想
相変わらずの完成度。
第三回ウディコン1位のあとらそふとが今回発表したのはダンジョン探索RPGです。
題材的には前回とちょっと被ってるかもしれませんけど……。

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やはりグラフィックの完成度は今回の作品の中でもトップクラスです。
絵のタッチは人によって好みが分かれるところかもしれませんが、十分商業レベルでも通用する品質だと思います。
何気にBGMの選択も良いです。
作品の世界観や雰囲気によくあっています。

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本作はパーティを組むキャラクターを作成してダンジョンに潜り、最終階層を目指すという流れで進行していきます。
職業だけではなく種族によっても、キャラクターの使えるスキルが変わるというのは面白いです。

戦闘システムはサイドビュー(?)方式のコマンド入力式です。
オート戦闘の実装や、戦闘中でも戦闘メッセージの表示速度を変更できるのはプレイヤーとして嬉しい限りです。

ただ、肝心の戦闘については素早さで行動順が決定するので、正直言って動きの遅いキャラクターは使い物になりませんでした。
先手を取れるかどうかが戦闘の結果へストレートに影響するので、何気に素早さが最も重要なステータスのような気がします。

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普通にプレイすると3時間程度でクリアできるのでボリューム的に長編RPGとは言えませんが、クリア後にはアイテム合成やキャラクター育成などやり込み要素もあり、休日を一日つぶすくらいの魅力はあります。

システム的には特に目新しい要素があるわけではありません。
しかし、各要素をバランス良く丁寧にまとめ上げて、全体としてストレスのないゲームとして作り上げている点は「さすが」の一言です。
ダンジョンの各階層もかなり短時間でクリアでき、面クリア型のような流れになっているため「もうちょっと、次の階までやってみるか……」とついつい引っぱられ、結局最後までクリアするはめになりました。
このようにプレイヤーを引っぱる演出や構成が絶妙です。

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また、ダンジョンに入る際に毎回難易度を任意で選択できるため、クリアするだけなら最も簡単な難易度でプレイすれば良いですし、歯ごたえのある難易度を求める人は「難易度:魔王」による縛りプレイをすることで緊張感を楽しめます。
『難易度が毎回任意で選択できる』時点で難易度は低めということなんですが、やたら難しかったり簡単すぎたりよりはよほどマシでしょう。

もちろん細かいところを言えばダンジョン内の移動がマウス操作では快適ではなかったり、アイテムが増えると探しづらい&選びにくい等の不満点はあります。
贅沢な不満だとわかってはいますが、完成度が高いだけに「もうちょっとボリューム欲しいなぁ」というのもどうしても拭えないところです。

ただ、それらの不満点を考慮しても十分に楽しめるお薦めの作品です。