【第五回ウディコン】エントリー作品 No.57
■タイトル
flamberge -フランベルジェ-
■作者
「katarazu」さん
http://abcw095.blog58.fc2.com/
■プレイ時間
50分
■ジャンル
RPG
■プレイ感想
chapter形式でストーリーを進めていくRPGです。
各chapterごとにボス敵がいて、それを撃破するとchapterクリアという流れです。
町やショップといった要素は排除されており、装備やアイテムは基本的にザコ敵からのドロップ品でまかなうことになります。
戦闘はコマンド入力式のターン制。
同時に戦闘へ参加するのは3人で、戦闘中に控えメンバーと交代することも可能です。
戦闘時のキャラクタは前列・後列いずれかに立って戦います。
前後列の位置によって同じキャラクタでも攻撃方法や使えるスキルが変わるというのが面白いところ。
各キャラクタごとに前列時の装備と後列時の装備が設定でき、身につけた装備によって使えるスキルが決まります。
ちなみに前後列の位置変更はいつでも可能ですので、戦況に応じて前列に出たり後列に引っ込んだりとアクティブに戦い方を変えられます。
キャラクタの成長はレベルアップではありません。
戦闘に勝つ度に各キャラクタのパラメータが直接上がっていくシステムになっています。
1回の戦闘で上昇するのはせいぜい1~3種類がそれぞれ+1程度なので、ボス攻略の難易度を下げるためにはそれなりの回数ザコ戦闘をこなす必要があります。(ただ、基本的にザコ敵は避けて行くという進め方を想定して作られているようです)
「AP」「St」「覚醒」「交代」など多くの要素が戦闘に盛り込まれているので、全部覚えるのは大変です。
ただ、最初にチュートリアルがありますので、そこを読み飛ばさなければ大丈夫でしょう。
chapterの開始終了時や合間にはイベントシーンが挿入されます。
このイベントシーン、キャラクタがいろんなポーズを取りながら表情豊かに織りなす会話が非常によく出来ています。
ひとりひとりのキャラクタにいったい何パターンのグラフィックを用意しているのか……、驚きです。
クロノトリガーを初めてプレイした時の感動を思い出しました。
同上人物のキャラもしっかり『立って』おり、見ているだけでも非常に楽しいです。
イベントシーンはスキップすることも可能ですけど、それはもったいないでしょう。
このコミカルな寸劇こそこの作品の真骨頂だと私は思います。
特にパスピエのキャラが最高。
口は悪いし、いちいち癇に障るようなセリフを吐くのですが、どうにも憎めない愛らしさがあります。
もちろんイベントシーンはゲームにおいては副菜みたいなものですから、それ以外の柱の部分がクソゲーでは意味がありません。
しかしこの作品はその点大丈夫です。
chapterが4までしか無いのでボリューム不足というのはたしかに否めませんが、システムの完成度やバランス調整、操作性、ユーザーインターフェースなど、ゲームとしての全体的なレベルは非常に高いです。
いわゆるストーリー重視の王道JRPGではないため万人受けはしないと思いますが、個人的におすすめの作品です。